春や秋の過ごしやすい季節には、アウトドアレジャーが一番盛り上がります。特に昨今人気のあるキャンプは、食材も豊富にそろう秋がまさにベストシーズン。そんなキャンプ場で一目置かれるような、キャンプ場映えするクルマを5台セレクトしてみました。今回は国産車に絞って紹介します。(※価格は2024年9月現在の車両本体価格)
ホンダ
フリード クロスター
(281万2700~343万7500円)
2024年6月、約8年ぶりにモデルチェンジを迎えたホンダのスモールミニバン。ちょうどいい! というキャッチでも有名になったフリードですが、現行モデルのなかでも「クロスター」は特にアウトドアテイストが強く、まさにキャンプにちょうどいいクルマといえます。
クロスオーバーの要素をミニバンに取り入れ、明らかにノーマルのフリードとは違うテイストのエクステリアがクロスターの大きな特徴。前後バンパーのガーニッシュやホイールアーチプロテクターなどクロスター専用装備をふんだんに使用し、アウトドアギア感を演出しています。もちろんルーフレールやラゲッジルームのユーティリティナットなど、機能的なアイテムも備え、シートをフラットにすれば車中泊も可能など、実用的な装備も充実。まだ登場したばかりということもあり、キャンプ場ではしばらく目をひく存在になりそうです。
トヨタ
ランドクルーザー250
(520万~735万円)
トヨタのフラッグシップSUVであり、ラダーフレーム構造のシャシーを持つ数少ない本格クロカン4WD。オンロードでの優れた走行性能と、類稀なる悪路走破性を兼ね備えた、伝統のオフローダーです。走破性だけでなく、丈夫で壊れにくい、修理がしやすいなどの特徴も大きな魅力であり、海外市場でも絶大な人気を誇ります。
現在はフラッグシップの300、ライトデューティの250、ヘビーデューティの70と、3種をラインナップ。それぞれ魅力的なクルマであり、キャンプではどのランクルでも映えるでしょう。なかでも、24年4月に登場したばかりの250は、プラドの後継でありながら扱いやすさやギア感を演出。優れた悪路走破性はそのままに、プラドのような高級感ではなくアウトドアシーンでも気兼ねなく使えてしまう実用性を重視したモデルとなっています。デザインもオフロードテイストが強くなっていますので、キャンプ場などのアウトドアシーンでひときわ魅力的に映るでしょう。
スバル
レガシィ アウトバック
(425万7000~451万円)
レガシィ ツーリングワゴン(TW)の派生として2代目レガシィのときに追加された、クロスオーバーSUV。当初はグランドワゴンという名称でしたが、3代目でランカスターと名を変え、4代目レガシィ登場時に海外輸出モデルと呼び方を揃えた「アウトバック」へと変更されました。TWに200mmのロードクリアランスを与え悪路走破性を高めているため、その優れた積載性と相まってアウトドアに最適のワゴンとして人気を博しました。
今では全長4.9mの大型SUVになってしまいましたが、レガシィ譲りのグランドツーリング性能は健在。どこまでも走っていけると思わせるほど、ロングドライブも苦にならない走行性能を持ったクロスオーバーSUVです。長距離移動になればなるほど、現地に到着してからも身体が動きやすいことに驚くでしょう。そして、背の高いSUVやミニバンが多くなりがちなキャンプ場では、背が低いSUVというだけで目をひく存在です。ひときわスタイリッシュなSUVで、映えを狙うのもアリではないでしょうか。
スズキ
ジムニー
(165万4400~200万2000円)
軽自動車唯一のクロカン4WD車という特徴を存分に生かし、行けるところまで行ってキャンプできるという点はジムニーだけの強み。日本の山道や林道で、ジムニーほど機動性を発揮するクルマはいません。ただでさえスクエアで個性的なデザインだけでも写真映えするのに、誰も行かないような場所でキャンプする写真や動画が撮れれば、一層映えること間違いなしでしょう。
軽量でコンパクトな車体に、トルクフルで扱いやすい660ccターボエンジン、そして副変速機付きのパートタイム4WDを搭載。どんな悪路でも進んでいけるジムニーの走破性は、ランクルやジープ ラングラーでも敵いません。いざというときには、運転席/助手席を倒しリアシートを畳めば、ラゲッジスペースまでフロアはほぼフラットになり車中泊もできます。アウトドア系のメーカーオプションも多数揃っていますので、遅れている納期が気にならなければ最高のキャンプギアになるでしょう。
三菱
トライトン
(498万800~540万1000円)
ピックアップトラックという、日本ではあまり馴染みのないジャンルのクルマではありますが、キャンプ場では目立つこと間違いなしの1台です。そもそも、海外ではピックアップトラックがファミリーカーとして定番化している地域もあり、キャンプなどのアウトドアには非常に相性がいいことも特徴。ラゲッジルームではなく荷台なので、遊んだ後の汚れた道具も気兼ねなく積めます。自宅に帰ったら、荷台も全部丸洗いできてキレイさっぱり。クルマの内装が汚れることを気にする人には、これ以上向いているクルマはないでしょう。
1ナンバー登録ではありますが、エンジンには最新のクリーンディーゼルを採用し環境性能もバッチリ。燃費も申し分ない数値をキープしてくれるでしょう。見逃せないのは、ラダーフレーム構造のクルマとは思えないほどの乗り心地のよさ。これならば、同乗する家族からクレームが起きることはないでしょう。
<文=青山朋弘 写真=ホンダ/トヨタ/スバル/スズキ/青山朋弘>